粋に生きる! 美味しい楽しい美しい、じゃ物足りない、ドイツの買い物の在り方。

最近、お気に入りのコーヒー専用マイボトルの内側に小人が住み着き、コーヒーを飲むたびに謎の音を鳴らされ困っている、KANです。

今回は、昨年訪れたドイツで体験した、買い方の、新しいけど、よくよく考えてみると「昔はこうだったよな」というお話。

2022年11月、ヨーロッパ諸国のKOMBUCHA(≠昆布茶)Brewerが集うKOMBUCHAの祭典「KOMBUCHA SUMMIT」に参加すべく、ドイツ・ベルリンを訪れました。

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以前のコラムでもお伝えしたとおり、ドイツは知る人ぞ知る、ORGANIC大国。本当に街の至る所で「Bio(=Organic)」という表記を目にしますし、価格も日本のそれと比較するとお手頃。一般的な方々が買い物に行く、日本でいうところの西友さんやイオンさんのような、幅広いお客様に愛されているお店にも、しっかりとコーナーがあります。
これは、ドイツの方々の、未来の地球環境に対する意識の高さの表れ。「健康のため」というよりも、「オーガニック野菜の生産量が増えることで、未来の地球環境美化につながる」という利他的な考えが根付いているためと言われています。

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現に、地球環境美化という点で、オーガニックだけではなく、ゴミ問題、特に「ボトル」に対する取り組みが先進的です。

ドイツ国内で販売されている使い捨て飲料用ボトル製品(瓶、缶、ペットボトルなど)には、予め25セントのデポジットが組み込まれており、購入する際、消費者がそれを負担します。

2022年からは、対象外とされていた牛乳やジュース、ワイン、蒸留酒、栄養ドリンクなども含め、全てのペットボトルおよび缶がデポジット制度の対象となりました(JETROビジネス短信より抜粋)。

そして使用が終わったボトルは、ある一定の条件を超えたgroceryストアやスーパーマーケットに設置されている回収マシンに投入することで、デポジットが戻ってくる仕組みとなっております。

このシステムのすごいところは、購入したお店以外で返却しても、デポジットが戻ってくるということ!

マシン自体はとても先進的でかっこいいのですが、実は、裏っ側はめちゃくちゃローテク。ぜひドイツに訪れた際は、見てみてください。運が良ければ、裏側も見れるかもしれませんねw w w。

さらに2023年からは、レストランやビストロ、カフェ、ケータリング業者がテイクアウト用の食事や飲料を提供する際、再利用可能な容器で提供する選択肢を設けられることが義務付けられるなど、ますます取り組みが強化されていきます(JETROビジネス短信より抜粋)。

さて、これだけ地球環境に対して意識の高いドイツには、さらに先進的な取り組みをしているお店があります。

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ベルリン、クロイツベルク地区の東側にあるOriginal Unverpackt、英語だとOriginal Unpacked。店舗にある製品は全て包装容器がない、量り売り専門のgrocery storeです。

日本でも徐々に、マイボトルやマイ箸なんかを持ち歩く人が増えてきており、一部量り売りを導入しているお店は増えてきていますが、お店全体が量り売りのお店は、まだまだ少ないですよね。

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ちなみに大泉工場が毎月第二土日に開催している(ARTISAN)FARMARS MARKET KAWAGUCHIは、ゴミ0を掲げ、出店者様を含め全ての人に、エコバックは当然のこと、マイボトルやマイ食器のご利用をお願いしております。

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話を戻して、Original Unpackedは、砂糖やナッツ、小麦粉、コーヒー、パスタなどの食品はもちろんのこと、食器用洗剤やシャンプーなど、生活に使われる全てのものを、量り売りで販売。

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内装はとてもシンプルで、木目を基調として、とてもかわいい店づくりとなっており、明るく、ワクワクします。

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シンプルながらも、さまざまなUnpackedで個性的な容器に入って並んでおり、どれも試したくなるような、見せ方。

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冷静に考えると、昔の日本でも、商店街の魚屋さんやお肉屋さんで、計りで重量を測り、お客様に渡すという光景は日常でした(自分のちょっと前の世代かな)。古き良き生活習慣が、利便性を追求することによって、過剰包装を施すようになり、それをちゃんと分別して捨てればいいのに、自分勝手な便利を優先し、そこら中に捨ててしまうことでゴミとなり、環境問題に発展してしまう。

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全ての使い捨て容器が「悪」なのではなく、使う人それぞれの意識が高まれば、地球のゴミ問題も改善されるのではないでしょうか。

自分がOriginal Unpackedで感じたのは、ゴミを出さず、自分のお気に入りの容器を使う生き方って、「粋」であるということ。

ストレスを溜めてゴミを減らすのではなく、素敵な生き方と生活様式を有機的に繋げ、「粋」に生きていきたい、そんな想いが、芽生えました。

「ゴミのポイ捨て禁止!」ではなく、「ゴミを出さない生活って、粋でよくない?」という世の中にしていきましょう!

大泉工場の直営店舗やイベント企画では、極力ゴミを出さない取り組みを実施している一方、今後は、ゴミの分別に対しても、新たなアプローチをしていきますし、スタッフ有志で、定期的に会社近辺の清掃活動を行っております。

ご興味をお持ちいただいた方は、ぜひ、一緒に活動しましょう!
ご連絡、お待ちしております。

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大泉工場リクルートページ

ABOUTこの記事をかいた人

大泉寛太郎

1981年生まれ。 学生時代より、イベントチームやフットサルチームの立ち上げ、BarなどでDJとして活動。 大手商業施設でテナントリーシングや営業企画、PR、広報など幅広い分野を経験したのち、2008年大泉工場入社、2012年より現職。 アジアからオセアニア、ヨーロッパ、北米、アフリカと世界中を飛び回り、地球の「今」を体感。 「地球を笑顔で満たす」というMISSIONを掲げ、日々、いかに「素敵な環境を創造するか」自問自答しながら生きている。 にゃん丸という愛猫と二人暮らし。