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- 機能性発酵飲料「_SHIP KOMBUCHA」の製造販売
- 100% Plant-Based/Naturalな素材にこだわったカフェ「1110 CAFE/BAKERY(川口市領家)、「BROOKS GREENLIT CAFE(港区南青山)」の運営
- 約3000坪の自社敷地を活用した各種イベントを開催
- 自社農場で野菜の有機栽培に挑戦
- サーキュラーエコノミーの実践 などなど
素敵な環境を創造し続け、世の中を笑顔で満たす活動をしている、大泉工場のKANです。________________________________________________________________________________________________________________
僕が代表を務めさせてもらっている、株式会社大泉工場の理念発信サイト「INSIDE OUR BRAIN」の運用開始から、10年が経った。
最初の投稿は2015年1月4日「FUN FOODの日」の歩み。
「FUN FOODの日」というのはコロナ禍以前、児童養護施設などに、ポップコーンなどの“FUN FOOD”を届け、楽しい環境をみんなと創る、大泉工場のオリジナルチャリティー活動だ。
この世界には、生まれ育った家庭で暮らせない子どもたちがいる。そんな子どもたちが集まって暮らす施設での交流は、僕にとっても視野を広げる経験となった。2015年に掲載したその第一回が、今につながる原点だったように思う。
「素敵な環境を創造する」というVISIONを、自分の中に持ち続けられているのも、こうした実体験と、それを綴る場があったからだ。
文章を書くことは、簡単なようでいて難しい。
想いを言語化すること、言語化されたものを他者が“共感できる言葉”に整えること。それには、時間も技術も、そして少しの勇気も必要だ。
けれど10年続けてきたからこそ、はっきりと言える。
「続けてよかった」と。
その理由のひとつが、つい先日の朝にあった。
大泉工場では毎朝9時、「good & new」と呼ばれるアイスブレイクを行っている。
小さなフライングボール(超小型ドローン)をキャッチボールしながら、24時間以内にあった良いことや気づきを一人1分で話すというものだ。
その日、あるスタッフがこんな話をしてくれた。
「自分の書いたコラムを、お客様が読んでくれていたと聞いて、とても嬉しかった。もっと発信力を磨いていきたいと思った」
僕はそのエピソードに、静かに感動していた。
そのスタッフは外回りや営業の職種ではないため、お客様と直接触れ合う機会は少ない。それでも、小さな接点が、確かな共感を生み出していた。
こういう瞬間が、発信する意義そのものだと思う。
このコラム発信は、大泉工場の全スタッフが月に1本、どんなに短くても書くというルールで運用している。
「なぜそこまでこだわるのか?」と聞かれたら、僕は2つの理由を答える。
ひとつは、「共感は内から外にしか伝わらない」と思っているから。
僕たちが手がけている事業は、KOMBUCHAやPlant-Basedといった、まだ日本では“ニッチ”とされる領域だ。その価値をお客様に伝えるには、まず自分たち自身が何を大切にしているか、内側で共感の循環を起こす必要がある。
共感の水が、社内のコップから溢れ出したとき、初めて外に伝わる。
僕が描くのは、そういう伝播のかたちだ。
そしてもうひとつは、「期限を守る」という力が、自然と身につくから。
仕事において、スケジュール管理は極めて重要なスキルだ。
僕が大切にしている言葉に、こんなものがある。
「期限は、未完成でも必ず守る。それが今の自分の実力だから。実力を受け入れて、次に進めばいい。」
未完成なものを出すのは、恥ずかしいことかもしれない。けれど、そのアウトプットがなければ、共感も、フィードバックも、次の一歩も生まれない。
僕がこれまで始めた事業は、どれも最初は「ロクでもないアウトプット」からのスタートだった。でも、出すことで仲間が集まり、アイデアが磨かれ、いまに続いている。
もちろん、お客様から対価をいただくプロダクトには、品質基準がある。スケジュールの変更だって、時には発生する。でもこの”INSIDE OUR BRAIN”での発信に関しては、「恥ずかしいから出さない」ではなく、「恥ずかしくても出す」。その姿勢こそが、未来につながっていく。
僕ら大泉工場は、そんなチャレンジを、肯定し続けられる会社でありたい。
少し話は変わるけれど、先日、読売巨人軍の名誉監督・長嶋茂雄氏がこの世を去られた。
翌朝の各スポーツ紙の一面で使用されていた写真は、偶然にも、すべて彼が「空振り」をしているものだったのだ。
空振りは、本来であれば“失敗”や“恥ずかしい瞬間”として扱われがちなもの。
けれど、長嶋茂雄氏の空振りには、彼の生き様、魂が宿っていた。
人生を賭けて野球に取り組んだその姿勢が、ファンの心を掴み、むしろ彼の“代名詞”となったのだと思う。
その紙面を見て、僕は自然とこう思った。
「僕も、魂のこもった空振りを、これからも続けていこう」
そしてその先にある、特大のホームランを、きっと打ってみせる。
共に挑戦したい仲間を、いつでも待っています。