発酵食品を自宅でつくり、楽しむためのポイント

_SHIPのMIYAOです。

先日、Breweryの発酵室に棚が増設されました!

これは「SCOBY」を培養できる量を増やし、_SHIP KOMBUCHAをこれまで以上に
増産することを目的として、新しいビンとともに導入されました。

ご自宅でKOMBUCHAを作られている方には圧巻の光景だと思います!
中庭側の窓から覗けますので、ぜひみなさん一度ご覧になって下さい!

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さて、今回は我が家の発酵食品を少しご紹介します!

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上の写真には、琺瑯のタンク4つに味噌、その上にも簡易的なチャック付き袋に
「おから」で仕込んだ味噌が2袋あります。

味噌は仕込む際の「大豆を煮る」「潰す」作業にかなりの労力がかかるので、
最近は手抜きでおからも導入しています。
(手前にあるのは、精米機と農家さんから直接購入している玄米の袋です。)

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次の写真には、左から発酵機(ヨーグルトメーカーに納豆やチーズの発酵設定ができる機能があるもの)、
梅干し、梅酒、梅シロップ(ちなみにこの梅関係は発酵食品とは呼びません。)

あとは醤油のビン。仕込んでから1年半くらい経っていて、絞れば使える状況です。
やや水分が蒸発してしまって、上のほうが跡で曇って見えますが…。

自宅でできる発酵食品はいろいろとありますが、仕込むうえで最も重要なポイントをお話しすると、

それは「好気性発酵」か「嫌気性発酵」か。それとも「両方」か。
これをしっかり把握することです。

「好気性発酵」→微生物が活動するために酸素を必要としている発酵
「嫌気性発酵」→微生物が活動するために酸素を必要としない発酵

例えば、SCOBYは「好気性」で、ビンの蓋は密閉しない布を使います。醤油も同様です。

しかし、味噌は「嫌気性」で、いかに空気に触れないように仕込めるかがポイントになります。
容器に仕込む前の味噌玉に水分が少なく、硬いとしっかり空気が抜けず、
内部でカビが発生する原因になります。

そして、一番手間がかかるのが「両方」の場合。

これは、毎日混ぜなくてはいけないで有名な「ぬか漬け」です。
おいしいぬか漬けを作るためには、なにより毎日混ぜることが重要なのです。

発酵食品を作るためには温度管理も重要で、例えば納豆は40℃24時間。
これは我が家では自然には不可能なので、発酵機を使います。

藁(わら)に包まれた納豆をみなさん見たことはあると思いますが、
先人は、これを日当たりの良い土の中に浅く埋め、温度を確保して発酵させていました。

発酵食品に関するレシピはたくさんありますが、
これらの重要なポイントが強調されていないケースが多いです。

建築技術も発達し、家屋の気密性が高く、通気性が悪くなってきていることも
微生物にとっては不利な状況になったりもします。

なんだか少し難しい話になってしまいましたが!
しかし、なにより自宅で手作りできた発酵食品は「格別においしい」ですよね!

それを家族で共有できる時間も貴重だと思っています!

KOMBUCHAをきっかけに、いろいろな発酵食品にも興味を持ってもらえたら嬉しいです!

ABOUTこの記事をかいた人

TETSUYA MIYAO

さいたま市在住2児の父。大学で4年間醸造を学び、卒論は納豆菌について研究。子供の食育ついでに自宅でも様々な発酵食品を作る。有機・自然栽培農家さんの援農やフェアトレード団体のボランティアにも参加。 趣味はたくさんあり、最近はカメラ、写真展・美術館めぐりなど。