緑は、思想になる

  • 機能性発酵飲料「_SHIP KOMBUCHA」の製造販売
  • 100% Plant-Based/Naturalな素材にこだわったカフェ「1110 CAFE/BAKERY(川口市領家)、「BROOKS GREENLIT CAFE(港区南青山)」の運営
  • 約3000坪の自社敷地を活用した各種イベントを開催
  • 自社農場で野菜の有機栽培に挑戦
  • サーキュラーエコノミーの実践                        などなど

素敵な環境を創造し続け、世の中を笑顔で満たす活動をしている、大泉工場のKANです。

自宅兼撮影場所、そしてワークショップなどにも使っている、都内某所のOKS STUDIOには、多くの観葉植物がある。
数年かけて、この場所には、ずいぶん多くの植物が集まってきた。

2022年には、ウンベラータとモンステラ。
2024年には、ミルクブッシー、パキラ、クワズイモ、エバーフレッシュ、アマゾンオリーブ、ステノカルパス、セロームゴールドリーフ。
そして2026年、シェフレラ、アフリカンプリンス、タコの木、フィロデンドロン。

2年ごとに、少しずつ増えていった植物たちだ。

朝、目を覚まして身支度を整え、出勤前、最後にやるのが植物への水やり。
葉の色を見て、土の乾き具合を確かめ、部屋に流れ込む朝の光を感じる。
たった数分の行為だけれど、不思議と気持ちが整う。
“今日”という一日に向かう、無駄な緊張が、すっと抜けていく。

学生時代を振り返っても、特別に植物が好きだったわけではない。
けれど今振り返ると、大泉工場に戻って以来、僕の人生のそばには、いつも多くの緑があった。

2008年、川口市領家にある大泉工場の敷地に足を踏み入れ、最初に目にしたのは、自然に囲まれた広い風景だった。
当時は言葉にできなかったけれど、あの場所の“緑の密度”が、確実に今の自分を形づくっている。
季節ごとに表情を変える木々や草花。
今でも仕事に向かうたび、あの景色が背中を押してくれている感覚がある。

僕にとって「緑」は、装飾でもトレンドでもない。
意思であり、原体験だ。

大泉工場は、「素敵な環境を創造し続ける」というVISIONを掲げ、多角的なwell-beingの実現を目指している。
その土台にあるのは、緑が少しずつ失われていく地球環境への、シンプルな違和感だった。

2024年12月、南青山にBROOKS GREENLIT CAFEを開業した。
100% Plant-Based。
使用する食材は、ナチュラル、できる限りオーガニック。
そこに、日本の伝統技法である発酵の要素を組み込んでいる。

世界中を回り、数多くのレストランやカフェ、grocery storeを体感してきたが、ここまで思想と設計が一体化したカフェは、正直あまり見たことがない。
メニューだけではない。
空間、動線、器、言葉の選び方、スタッフの立ち居振る舞い。
すべてが、「どう生きたいか」という問いから逆算されている。

店名に入っている「GREENLIT」は、僕らの哲学そのものだ。

GREENは、自然の恵みを大切にし、環境に配慮する姿勢。
LITは、「最高」「盛り上がっている」「イケてる」というスラング。

環境問題に取り組むことを、我慢や正義感だけでやるのではなく、
もっと自然に、もっと楽しく、もっとかっこよく。
それを日常に“実装”してしまおう、というメッセージでもある。

ここで、少し数字の話をしたい。

EPI(Environment Performance Index)という指標がある。
各国の環境パフォーマンスを、空気、水、生態系、気候変動など40以上の項目で評価する指数だ。
2024年、日本は180カ国中27位。
数字だけ見れば、決して悪くない。

けれど、トップ上位の国々が70点台後半なのに対し、日本はそこまで届いていない。
言い換えるなら、「そこそこ優等生だけれど、先頭集団には入れていない」という立ち位置だ。

さらにCCPI(Climate Change Performance Index)。
こちらは温室効果ガス削減やエネルギー政策など、より実践的な行動を評価する指標だが、日本は63カ国中58位。
主要国の中では、かなり厳しい評価になっている。

なぜ、こうした差が生まれるのか。

僕は、日本の取り組みが「正しさの押し付け」になってしまっているからではないかと感じている。
やらなければいけないからやる。
決められたから従う。
そういう空気が、行動そのものを重くしている。

一方、EPI上位の欧州諸国では、
「未来のために、今をどう楽しむか」という視点が、生活の中に溶け込んでいる。
環境配慮が、特別な運動ではなく、日常の選択として存在している。

GREENLITが目指しているのは、まさにそこだ。

特別なことをしなくていい。
毎朝、植物に水をやる。
Plant-Basedの選択肢を、当たり前に楽しむ。
食品ラベルの裏を、少しだけ気にしてみる。
心地よい空間で、人と時間を過ごす。

その一つひとつは小さい。
けれど、それが積み重なったとき、社会の“空気”そのものが変わっていく。

僕は、思想とは、言葉ではなく「設計」だと思っている。
どんな店をつくるのか。
何を売るのか。
何を選び、何を選ばないのか。

そのすべてが、その人や、その会社の思想になる。

今、僕が毎朝感じているこの「緑の感覚」は、ただの癒しではない。
未来のあり方を、日常の中に先回りで組み込んでいくための、ひとつの設計図だ。

緑は、飾るものではない。
育てるものでも、眺めるものでもない。
選び続けるものだ。

その選択の積み重ねが、やがて思想になり、思想が、次の時代の風景を創っていく。

環境を大事にしたくなる、そんな“仕組み”を、大泉工場は創り続けている。

それは、会社のビジョンでも、プロダクトでもなく、生き方そのものを、少しだけ設計し直すという試みだ。

もし、働くことを「役割」ではなく「選択」だと考えているなら。
もし、仕事の中に、自分なりの思想を組み込みたいと思うなら。

僕らは、そんな人と一緒に、この風景の続きをつくっていきたい。

大泉工場リクルートページ