- 機能性発酵飲料「_SHIP KOMBUCHA」の製造販売
- 100% Plant-Based/Naturalな素材にこだわったカフェ「1110 CAFE/BAKERY(川口市領家)、「BROOKS GREENLIT CAFE(港区南青山)」の運営
- 約3000坪の自社敷地を活用した各種イベントを開催
- 自社農場で野菜の有機栽培に挑戦
- サーキュラーエコノミーの実践 などなど
素敵な環境を創造し続け、世の中を笑顔で満たす活動をしている、大泉工場のKANです。
僕の家には、観葉植物がたくさんある──いや、あった、と言うべきかもしれない。今では、その多くが枯れてしまっている。理由は単純だ。世話を怠ったからだ。
実は、植物を買ったときに「スイッチひとつで霧状の水を自動で噴射する機械」という商品も同時に手に入れていた。けれど、ほとんど使わなかった。理由は、室内で霧を吹くと床が濡れるから。拭けば済むとわかっていながら、「その作業が面倒」という気持ちに負け、怠ってしまっていた。
半年間、そんな小さなリスクを意識して動かなかった結果は、家の到着した時は青々としていた葉の色が褪せ、茎が力を失った植物たちの姿として現れた。毎朝目に入るその光景は、ほんの少し胸を痛めながらも「仕方ない」とやり過ごす自分の怠慢の証拠だった。
やってみなはれ
この話、仕事や人生でもよくある。
僕の好きな言葉のひとつに、サントリー創業者・鳥居信治郎氏の「やってみなはれ」がある。リスクを恐れず、まずは動く。その精神がなければ、今の大泉工場の事業はひとつも形になっていなかったはずだ。
とある人に、KOMBUCHA事業についてこう言われたことがある。
「10年近くやっていてこの実績、まだ続けるんですか?」
答えは、続ける。やり方を変えながら。実際、毎年毎年仲間たちと試行錯誤を繰り返し、汗水垂らして続けてきたからこそ、今がある。
加えて、続ける理由のひとつは、発明王エジソンの考え方にも近い。彼は電気を生み出すまでに何度も「失敗」を繰り返したが、それを失敗ではなく「成功に近づくための試作」と捉えていた。そして世界を変える発明を成し遂げた。
この言葉に何度も救われた経験がある。特に、何をやっても霧の中を手探りで進んでいるような時期には。
動かないことの代償
新しい挑戦に、リスクがゼロなことはない。失敗するのは怖いし、注意されるのも避けたい。でも、避け続けた結果、何も得られない。それどころか、失うものすらある。それこそが一番大きなリスクだ。
もちろん、準備は必要だ。準備ゼロで挑むのは勇敢ではなく無謀だ。ただし、リスク回避の準備に時間をかけすぎれば、チャンスは目の前を通り過ぎていく。
鍵は、「最悪の事態が起きたとき、それをどこまで許容できるか」を知っておくこと。これは投資や経営の世界だけではなく、日常の選択でも当てはまる。日本人は貯蓄好きな国民性を持つが、蓄えは使うためにある。許容できるバッファがあれば、失敗しても再び挑戦できる。
僕も、大泉工場も、そのバッファを守りつつ次の一手を打つことを心がけている。動けるだけの余力があるうちに動く。それは、挑戦のタイミングを逃さないための最低条件だと思っている。
植物が教えてくれたこと
半年前から、僕は毎朝、植物に水を与えるようになった。床は濡れる。それでも構わず続けたら、枯れかけた葉に再び緑が戻り、小さな芽が顔を出した。
完全に枯れたと思っていた株から、信じられないような生命力で芽が伸びていく。その姿を見ながら、僕は「何もしなければ、ここには何も生まれなかった」と強く感じた。
朝の静かな時間に霧を吹きかけ、葉の上に光る水滴を眺める。水が染み込む音や、わずかに立ち上る土の匂いが、心を穏やかにしてくれる。そんな時間が、今ではかけがえのない習慣になった。
僕らが思うリスクなんて、案外大したことはない。動けば、芽が出る可能性は必ずある。仕事でも同じだ。成功するまで動き続ける。その大切さを、植物たちが身をもって教えてくれた。
次の挑戦へ
僕たち大泉工場は、常にリスクと向き合いながら新しい事業に挑んでいる。KOMBUCHAの醸造も、プラントベースの飲食店も、誰もやっていないことだからこそ、不安や反対の声もあった。それでも進めてきたのは、「やってみなはれ」の精神が根付いているからだ。
リスクを恐れないことは、無謀になることではない。バッファを持ち、最悪を許容したうえで、一歩を踏み出すこと。そうして積み重なった一歩一歩が、会社の文化になり、未来を形づくる。
挑戦を楽しみ、成功を信じて動き続ける──そんな仲間を、これからも迎え入れたい。
もしあなたが新しい芽を育てる準備ができているなら、ぜひ僕らの採用ページを覗いてみてほしい。