こんにちは、miitaです。
朝、何気なく冷蔵庫を開ける。冷蔵庫の中には昨日の残り物、冷えた飲み物、デザート用のプリン。そこに並ぶ日常の風景は、日本ではあまりに「当たり前」に見ることができます。でも、この当たり前が、世界の多くの地域ではまだ“贅沢”に分類されることをご存じでしょうか。
国際エネルギー機関(IEA)が示す各国の家電普及の傾向を見ると、冷蔵庫の普及率は、先進国ではほぼ100%に達しています。一方、アジアやアフリカの一部地域では、家庭の半分以上が冷蔵庫を持たないという国がいくつもあるそうです。
理由としては、まず電気が安定していない。停電が日常的にある国では、冷蔵庫を持つ意味そのものが揺らいでしまいます。そもそも購入コストが高く、単純に維持コストとしての電気代を払うことができない家庭も沢山あります。
冷蔵できない生活は、食の安全と直結します。肉や魚、乳製品は数時間で品質が落ち、食中毒のリスクは跳ね上がります。冷蔵庫を持つ国は、持たない国に比べて食の“可処分時間”が圧倒的に長いのです。買い物の頻度を減らせるし、食品ロスも抑えられる。冷蔵庫の存在は、私たちが思っている以上に「生活の自由度」を高めていると言えます。
ただ、その一方で冷蔵庫は家庭の中でも電力消費の大きな家電と言えます。電気代がかかる家電ランキング10選では、1位のエアコンに次ぐ2位。世界中で普及が進めば、電力需要は当然上向くでしょう。それを補うために、メーカーは冷媒を環境負荷の少ないものへ転換し、消費電力を削り、サイズも用途に合わせて最適化してきました。冷蔵庫の歴史は「冷やす技術の向上」と「環境負荷の軽減」をなくして語ることはできません。

いま、未来の冷蔵庫は別の方向へ先を伸ばしています。太陽光と蓄電池だけで稼働するオフグリッド型、電気を使わず熱の吸収で冷やす方式、持ち運び可能な小型モデル……。“電力”が前提だった冷却技術は、前提そのものを見直しつつあり、電気がないから冷やせない、という世界の常識が少しずつ変わってきています。
私たちが毎朝開けている扉の向こうには、先人たちが気づいてきた実はとても長い物語があるのです。それは「安全」と「時間」と「選択肢」を生み出してきた技術の積み重ねであり、冷蔵庫は、ただの白い箱ではありません。世界のどこかでは、いまだ手の届かない未来そのものです。
そう思うと、毎朝の当たり前の景色が途端に尊いものに見えてきますよね。今ある当たり前のことに感謝する。今日も冷蔵庫を開けるその瞬間に、この事実を思い出して、日々働いてくれている冷蔵庫に感謝してみるのはいかがでしょうか。
大泉工場の取り組み
私の所属する株式会社大泉工場では、再エネ100宣言へと参加を表明し、敷地内で使用する電力全てを自家発電で補っています。
敷地内で運営する1110cafe/bakeryやKOMBUCHAbreweryで出る野菜のカスなどは自社のコンポストにて肥料として生まれ変わり所有の畑で再利用しています。
また「RECYCLE STATION」を設置するなど、
身近な二酸化炭素(CO2)の根本的な削減に向けて日々取り組みを行っています。





