こんにちは。大泉工場PRteamの牧野です。
師走に入り寒さが厳しくなるこの時期、スーパーの野菜売り場や青果店には、大根や白菜、濃厚な甘さの柑橘類など、冬の恵みがずらりと並んでいますね。旬の食材を見ると、気候変動などによって季節の移り変わりがわかりにくくなっているような気がしても、季節が巡っていることを感じて、私はなんだか心が温まり、ホッとします。

この「旬のものを食べる」という行動が、地球にも身体にも優しい選択肢になっています。今回は、旬の食材が持つ環境への優しさと、毎日の食卓が美味しさに繋がる食卓について書いていきたいと思います。
旬を選ぶことが「エシカル」である理由

旬の食材を選ぶことは、サステナブルな消費活動のなかで、最も手軽に取り組めるエシカルなアクションの一つなんです。
その秘密は、以下の3つのポイントにあります。
1. エネルギー消費をカット!
一年を通して様々な野菜が売られています。でも、真冬にきゅうりやトマトが育つには、巨大なビニールハウスの中で、高い燃料費をかけて温度を上げ続けなければなりません。
これが、地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)を大量に排出してしまいます。一方で、旬の時期の食材は、太陽の光と熱を利用して育つので、人工的なエネルギーをほとんど使わないため、環境への負荷を抑えることができるのです。
私たちは旬の食材を選ぶだけで、省エネに貢献できる、エコな消費になれるというわけです。
2. 地球に優しい運搬が実現
食べ物が私たちの食卓に届くまでに移動する距離を「フードマイレージ」と呼びます。遠い外国から船や飛行機で運ばれてくる食材は、その移動中に多くの燃料を消費し、ここでもCO_2が排出されます。
旬の時期は、自分が住む地元や近隣地域のできるだけ近くで生産された、旬のものを積極的に選ぶことは、遠い場所から運ぶ必要がなくなり、結果的に輸送にかかるエネルギー(フードマイレージ)を減らすことにつながります。
3. 作物本来の生命力をいただく
旬の時期は、その作物にとって育ちやすい自然な環境です。そのため、必要以上に肥料や農薬を使うことなく、健康的に、力強く育ちます。
旬の食材を選ぶことは、自然のサイクルを大切にした食材であり、環境を守り、私たち自身の身体も大切にするエシカルな選択なのです。
旬の食材を取り入れる豊かさ
続いて、食卓がもっと楽しく豊かになる3つのメリットについて考えてみましょう。
1.栄養価がグッと高まる
旬の食材は、その時期に最も美味しく、そして最も栄養価が高いとされています。品種や栽培方法によっても異なりますが、冬に採れるホウレンソウは、夏のものと比べてビタミンCの含有量が約3倍にもなると言われています。これは、植物が寒さに耐えるために自ら栄養を蓄えているからです。
2.家計に優しく、経済的
旬の時期は、生産量が最も増えるため、市場に出回る量も多くなります。その結果、価格が安定し、お財布に優しい価格で手に入るのも大きなメリットです。高コストな栽培方法や輸送費がかかる、旬のものではない野菜と比べると、同じ品質で安価に手に入れられることが多く、家計の節約につながります。旬を選ぶことは、環境にも優しく、同時に賢く節約できるという嬉しい循環を生み出します。
3.味が濃く、調理がシンプルにできる
旬の食材は、生命力が強く、そのものの味が濃厚で美味しいのが特徴です。
素材が美味しいので凝った味付けや複雑な調理をしなくても、塩を少し振るだけ、焼くだけ、煮るだけでもごちそうになります。結果として、調理の時短につながり、忙しい毎日でも「食の楽しさ」を忘れないでいられるような気がします。
食卓がもっと楽しくなる旬の取り入れ方

いきなり献立をすべて変える必要はなく、いつもの定番料理に旬のものを一つだけプラスしてみることから始めてみませんか?
スーパーや青果店以外にも、近くで開催されているファーマーズマーケットや道の駅での出会いを楽しんでみるのも楽しいですよね。採れたばかりの野菜や珍しい品種、傷があったり形が悪かったりするけれど、味は確かな品に出会えるかもしれません。
余談ですが、珍しい野菜はどんな味か知りたくてまずはちょっと焼いてみて、塩だけで食べるという料理人の真似事みたいなことをする時間も私は好きです(笑)
旬の食材を選ぶという、食卓での小さな一歩は環境への負荷を減らし、地域の生産者さんを応援し、そして何より自身の健康と喜びにつながる、アクションだと思います。
「エシカル」や「サステナブル」は、我慢することではなく、「旬」の恵みをまるごと味わい、美味しく、楽しく過ごすこと。その結果が、未来の地球を守る力になると願っています。





