「最初のフォロワー」が変革を動かす〜大泉工場の新しい挑戦を育てるために〜

こんにちは、大泉工場の営業部門を統轄している清水です。

先日、あるビジネスメディアで、デレク・シヴァーズ氏のTEDトーク「社会運動はどうやって起こすか(How to start a movement)」を紹介する記事を読み、この先、新たな事業領域を拡大していく大泉工場にとって、大事なヒントと勇気を与えてくれる内容だと感じましたので、ここでシェアさせていただきたいと思います。

映像では、野外フェスでひとりの男性が自由に踊り出すのですが(この時点ではただの変な人!?笑)、やがて仲間が加わり、最後には大勢が一体となって盛り上がる一連の様子が映し出されています。内容としては割とシンプルな出来事なのですが、そこには「リーダーとフォロワーの関係」という大事なヒントが隠れていました。

社会にとって必要とされる挑戦を軌道に乗せること

私たちはこれまで、発酵飲料の _SHIP KOMBUCHA、プラントベースやナチュラルな素材を活かした 1110CAFE/BAKERY、そして2024年12月にオープンした南青山で運営する BROOKS GREENLIT CAFE といった事業を育ててきました。これらの事業の成長が社会課題の解決につながると信じ、大泉工場の基盤をつくる大切な柱として今も成長を続けています。

一方で、現在は次のステージに向けた準備も進めています。具体的には、食品開発事業やベーカリーのD2C展開、さらに他社との協業など、今期は3ヵ年計画に沿って新規事業の立ち上げを準備しているフェーズになります。こうした挑戦は必ずリスクを伴いますし、短期的には数字が思うように伸びないことや、両利きの経営でのリソース配分に迷うことも多々あります。それでも、試行錯誤を重ねながら将来的に事業を「軌道に乗せる」ことこそ、私たちの役割だと考えています。

最初のフォロワーが生む連鎖効果

デレク・シヴァーズ氏のTEDトークが示すように、ひとりの男性(変な人)の後、最初に共感して動いてくれるフォロワーの存在によって、”変な人”がリーダーに変わっていき、企業の中では一つの事業計画に発展していくと考えています。そして私たち大泉工場の挑戦も、同じような流れをたどってきたと認識をしています。

何か新しい取り組みを始めるとき、最初に共感して一緒に動いてくれる社員がいることで、アイデアは個人の想いから組織全体の取り組みへと広がっていきます。昨年から今も継続しているリーダーメンバーの採用や組織づくりも、挑戦を形にしていくうえで欠かせない“最初のフォロワー”の力をより多く必要としているからです。

こうした社内での動きが外にも伝わり、やがて取引先様や協業パートナーに広がっていきます。新しい商品を取り扱ってくれる最初の取引先様や、一緒に挑戦してくれるパートナー企業の存在があるからこそ、さらに多くの企業から関心を集め、新しい企画や案件につながっていきます。もちろん最終的にはお客様に波及し、事業の成長とともに社会にとって新しいムーブメントや常識となっていくことを目指していきます。

このように社内から取引先様、そしてお客様へと動きが連鎖的に広がっていくプロセスこそが、挑戦を“社会の流れ”に変えていく力です。シヴァーズ氏が語った「最初のフォロワーが、ひとりの変わり者をリーダーに変える」という言葉は、まさに私たちが日々の事業で体験していることそのものだと感じています。正直まだまだ私たちの影響力は小さいかもしれませんが、今後はもっと社会に対して影響力を出せるようレベルアップしていきたいと考えています。

「勢い」の重要性と転換期以降の難しさ

シヴァーズ氏のプレゼンテーションは、ムーブメントにおける「勢いの大切さ」も示しています。最初のフォロワーが加わると、次々と人が集まり、あるポイントを超えると一気に大きな流れが生まれる。この「転換点」をどうつくるかが、私たちにとっての大きなテーマだと考えています。

しかし、最初の売上は既存のネットワークで一定達成することはできますが、本当の意味で社会の流れに変えていくにはそれなりの壁は超えていかなければなりません。その転換期は”キャズム”と言われるものに近いのかもしれませんが、私はその転換期で、そもそもビジネスモデルとして成立しているのか?成長性はあるのか?収益、ROIとして成り立つのか?などの見極めが大事になるポイントだとも考えています。それらが不明瞭なまま進めてしまうと、頑張っているのに結果が出ない。といったような状態に組織として陥ってしまうからです。

そこは、組織として空気的な判断基準の大事さも理解しつつ、論理的な判断基準によって、意思決定をしていく必要があると考えています。

参考:「空気」の研究 (文春文庫)山本七平著

一緒に挑戦しませんか?

結局のところ、新しいムーブメントを起こすには、リーダーシップとフォロワーシップはどちらが欠けても機能しません。リーダーはビジョンを掲げ、最初のフォロワーはそのビジョンを具体的な行動に変える。さらに、それに共感したメンバーが追随することによって、組織全体や市場全体で動きが生まれていく。

私たちはこれからも、幅広い分野で挑戦を続けていきます。もしこの考え方に共感し、一緒に挑戦したいと思っていただけたなら、ぜひ私たちの仲間になっていただきたいと思います。

デレク・シヴァーズ氏のTEDトークはこちらからご覧いただけます。