徳島県の山あいの小さな町「上勝町」~その2

こんにちは!

コラムを担当します。大泉工場の内田です。

今回は2月6日(火)に掲載させて頂いた【コラム】の第2弾です。場所は徳島県の山あいにある世界から注目を集めている小さな町「上勝町」。今回は「上勝町の施設」について。

上勝町のふり返り

●高いリサイクル率

2020年までに焼却・埋め立てごみをゼロにするという目標を掲げ、2018年にリサイクル率80%を達成。(埼玉県のリサイクル率は2020年時点で24.4%(※環境省調べ))

●多岐にわたる資源分別

分別したごみを町民が自らゼロ・ウェイストセンター*2に運びます。2001年に35項目だった分別は、現在なんと45項目。(川口市の分別項目は2024年時点で15項目(※川口市役所))

●家庭用生ごみ処理機の普及

上勝町のごみ処理所には生ごみスペースはありません。全国に先駆けコンポストや電動生ごみ処理器への助成を開始。生ごみは全量各家庭で堆肥化し、土に還しています。また業務用電動式生ごみ処理機も設置されており、家庭だけでなく商業施設でも生ごみを堆肥化しています。(全国の普及率は3~5%(※大手家電メーカー調べ))

●資源による街の収入

丁寧に分別することで、ごみ処理費が安くなるだけでなく、資源として高く売ることもできます。収入は、丁寧なごみ処理の持続を支えています。(年間収入250〜300万円)

*2上勝町のゼロ・ウェイスト宣言の中核にあり、ゴミステーション、リユースショップ、ラボラトリーや交流ホール、体験型ホテルからなる、町内外の人々で賑わう交流施設として2020年5月30日(ごみゼロの日)に新しくオープンしました。

ゼロ・ウェイストセンター

(ゴミステーションは以前電力会社が工事用に設置していたプレハブをそのまま利用)

上勝町のゼロ・ウェイストの取り組みを発信するための拠点として、2020年5月30日(ごみゼロの日)に新しくオープンしました。施設はゴミステーション、リユースショップ、ラボラトリーや交流ホール、体験型ホテルからなり、町内外の人々で賑わう交流施設となっています。町民の方は、分別した家庭ごみをここへ運んできます。

また町民の方が不要になったものをお持ち帰りいただくことが出来る「くるくるショップ」*1がありました。

*1くるくるショップとは、町民が「不要になったけど、まだまだ使える物」を持ち込みます。持ち込まれたものは、きれいにディスプレイされており、必要な人が無料で持ち帰れる仕組みとなっています。上勝町のリリュースの拠点となっています。

HOTEL WHY

HOTEL WHYとは、ごみ処理のスタディーツアーと、実際にごみゼロで宿泊することを

体験できる、ゼロ・ウェイスト体験型ホテルです。

体験を通して、ごみから日々の暮らしの中にある無駄について向き合い、社会問題を自分ごととして捉えるきっかけを創出する宿泊施設です。

部屋には6分別用のごみバスケットがあります。自分たちで出したごみは、細かく分けて、翌日ゴミステーションにて実際に分別する体験をします。

宿泊施設で当たり前に備え付けてある石鹸やアメニティがありません。石鹸は必要な分だけを自分で判断してフロントでもらいます。歯磨きや櫛などのアメニティは自分のものを持参することが推奨されています。またHOTEL WHYには、飲食店や自動販売が併設されておりません。(小耳情報:上勝町はコンビニやスーパーはなく、食事が出来るお店も限られているそうです。)

朝食は再利用できる瓶やお弁当箱に入っており、ごみは最小限に抑えられています。

ひと息(郷土料理)

農林水産省選定「野山漁村の郷土料理百選」に選ばれた徳島県の郷土料理、『そば米汁(そばごめじる)』を頂きましたのでご紹介します。

昔、徳島の祖谷(いや)地方は山々に囲まれており、米が育ちにくい気候とされていた。その祖谷地方に源平合戦で負けてしまった平家がやってきた際に、米の代わりとなり、なおかつ栽培期間が短いそばの実を育て、そばを作ることが定着したと言われている。「そば米汁」はそんなそば文化から生まれた郷土料理。

RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Storeさんで食べられます。

RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store

ゼロ・ウェイストに取り組む楽しさを体感してもらおうとはじまったクラフトビール製造施設

徳島県の山奥に向かっていくと、突如として現れる奇妙な形をした建物(中村拓志 & NAP建築設計事務所建築設計)。のどかな風景に似つかわないインパクトのある建物が上勝町の入口で出迎えてくれます。使われている木材は、上勝町にあるごみステーションから集められた窓枠や机をリリュースしたものです。

空き瓶シャンデリアはもちろん、壁には不揃いな窓枠がそのまま設置されています。

こちらの自慢は、自家製『カミカツビール』です。

クラフトビールは常時数種類ほど用意されています。上勝町産の柑橘類『ゆこう』の搾りかすなどをリユースしたオリジナルビールが楽しめます。またマイボトルで必要な分だけ量り売りをしています。さらにビールを作る過程でできた麦芽粕は、お菓子やグラノーラなどに再利用。ゼロ・ウェイストの工夫が随所に凝らされているお店です。

まとめ

24時間という短い滞在でしたが、多くのことを学ばせて頂きました。

HOTEL WHYでの滞在中に自分たちが出したゴミを45項目に分別するという実体験を通して、日頃どれだけ適当にごみを出しているのかを考えさせられました。またごみをどう処理するのかを考えていましたが、ごみを出さない生活を考える時代が訪れたと、上勝町の暮らしを見た今は実感しています。

町民の間では、「余剰な包装容器を減らすため、遠方から運ばれてくるものよりも軽包装の地元産のものを購入」、こんな発想もあるそうです。見習いたいと思います。

上勝町に訪れ、都心と比べると「なにもない」ところなのに「贅沢」な時間を過ごさせて頂いたようにも思います。

OKS CAMPUSでは、コンポスト、RECYCLE STATION、CAMPUS LIBRARY、REUSE BOXの設置、1110CAFE/BAKERYの家具やRECYCLE STATIONなどはアップサイクルし、リサイクル使用しています。

今回の経験を活かし、「OKS CAMPUS」も「ゼロ・ウェイスト宣言」を見据えた活動を取り入れて行きたいと思います。

最後ひとつ、大泉工場と徳島県は考え方や取組が似ているのかもしれません。

弊社代表取締役の大泉社長が、昨年、オーガニックの母と呼ばれ、学校教育をも変えた「エディブル・スクールヤード」の創設者であるアリス・ウォータース氏の特別講演会に参加してきました。

そのアリス・ウォータース氏が興味を持ち立ち寄ったのが、徳島県神山町で開催された「School Food Forum2023 —地域でつなぐ農と食—」だそうです。

※神山町とは、徳島県のほぼ中央に位置する町は、過疎化を逆転させた数少ない町のひとつとして全国から注目されています。