移動距離とウェルビーイング

  • 機能性発酵飲料「_SHIP KOMBUCHA」の製造販売
  • 100% Plant-Based/Naturalな素材にこだわったカフェ「1110 CAFE/BAKERY(川口市領家)、「BROOKS GREENLIT CAFE(港区南青山)」の運営
  • 約3000坪の自社敷地を活用した各種イベントを開催
  • 自社農場で野菜の有機栽培に挑戦
  • サーキュラーエコノミーの実践                       などなど

素敵な環境を創造し続け、世の中を笑顔で満たす活動をしている、大泉工場のKANです。

僕がこのコラムでたびたび紹介している金言に、尊敬するクリエイティブディレクターJohn C Jayの言葉がある。

「可能な限り旅にでなさい。旅先で自分の知らないことを知ることが成長に繋がる。」

この言葉を、自分なりに再解釈するならば、「移動すればするほど、距離を稼げば稼ぐほど、ウェルビーイングが高まる」ということなのではないか、と思っている。

それを強く実感したのが、2025年に参加した北海道視察ツアーだった。

東京から北海道。海外出張に行く機会もある僕にとっては大した距離ではないかもしれないけれど、普段の延長線上にある場所でもない。だからこそ、そこに向かう気持ちは自然と高まり、旅の質も変わってくる。

このツアーは「社会課題解決&本質を求める生産者に出会う旅」と題され、現地で活躍する生産者たちを巡る企画。僕にとっては、初めて出会う方々ばかりで、得るものの多い学びの場だった。

ただ、それ以上に価値を感じたのは、同じくツアーに参加していた人たちとの“濃い”交流だった。

途中参加・退出を含めて約50名。食の最前線で活躍する、錚々たる面々が集結していた。バスの中は、まるで移動するカクテルパーティ。熱気と笑い声が満ちた、非日常的な空間だった。

旅は、人を解き放つ。
遠くへ行けば行くほど、その解放感は増す。

ツアー参加者には、沖縄から北海道まで、全国各地から生産者が集っていた。彼らのホームには過去に訪れたことがある人もいたが、「北海道で一緒に過ごす」なんて想像もしていなかった。

ホームで会うのと、旅先で会うのとでは、見える景色がまるで違う。
現場での真剣な顔だけではなく、旅先でしか見られない表情が垣間見える。
それが距離感を一気に縮めるのだと思う。

きっとそれは、旅のもたらす「非日常的な解放感」によるもの。
そして参加者全員が、移動距離の先にあるウェルビーイングを享受していたからこそ、生まれた熱量だったのだろう。

コロナ禍を経て、オンラインで簡単につながれるようになったいま。
だからこそ、リアルな「移動」がもたらす意味は、以前にも増して大きくなっていると感じる。

旅は、視覚・聴覚だけではなく、触覚・嗅覚・味覚も含めた“五感”での体験だ。
この五感を総動員する体験の積み重ねが、心身の感度を高め、精神的な充足へとつながっていく。

僕は今、これを「ウェルビーイングに近づく行為」として捉えている。

健康の面でも、旅がもたらす影響は大きい。
学生の頃、親友とそのお母さんに連れられて新潟に行ったことがある。

親友のお母さんは、普段はあまり元気な印象がなかったけれど、地元・新潟に着き、親戚と海に出かけた途端、まるで別人のように明るくなり、信じられないスピードで海に素潜りしていった。

その光景は、今でも僕の記憶に焼きついている。

旅は、ただの娯楽ではない。
ときに、薬にもなる。

好きな場所へ時間をかけて移動することが、体と心を整え、元気にしてくれる。
そして現地で生まれる出会いや再会によって、自分が社会の一部であるという実感も得られる。

身体的、精神的、社会的に満たされた状態である「ウェルビーイング」。
その実現に、移動距離は確実に影響していると思う。

僕は、将来的に自分が貯めたマイルを、未来の子どもたちの「旅のため」に使ってもらえたらいいな、と本気で考えている。

そんな「多角的なウェルビーイング」の実現に挑む大泉工場の活動に興味を持ってくれた方は、ぜひ下記からエントリーしてください。

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